警察から呼び出されたら一人で行っても大丈夫?弁護士同行のメリットを解説
はじめに
「警察から『話を聞きたいので警察署まで来てください』と言われた。」 「任意の呼び出しだから、一人で行っても大丈夫なのだろうか。」 「弁護士に一緒に来てもらうことはできるのだろうか。」
このような不安を抱えて相談に来られる方は少なくありません。
任意の取調べであっても、その場での対応が、その後の刑事手続に大きな影響を及ぼすことがあります。
この記事では、警察から呼び出された場合に一人で対応してもよいのか、また弁護士に同行してもらうメリットについて、元検察官・現役弁護士の立場から解説します。
この記事で分かること
- 任意の呼び出しとは何か
- 弁護士は取調べに立ち会えるのか
- 弁護士同行の3つのメリット
- 呼び出しを受けたときに気を付けたいこと
一人で行ってもよい場合はある
結論からいえば、警察から呼び出されたからといって、必ず弁護士が同行しなければならないわけではありません。
事件の内容や状況によっては、一人で対応して問題ない場合もあります。
もっとも、取調べでは、その場で重要な判断を求められる場面が少なくありません。
そのため、不安がある場合には、事前に弁護士へ相談したり、必要に応じて同行を依頼したりすることを検討するとよいでしょう。
弁護士は取調べに立ち会える?
現在の日本の実務では、弁護士が取調べ室の中に入り、取調べに立ち会うことは原則として認められていません。
したがって、
- 警察官の質問を止める
- 本人に代わって回答する
- 取調べの場で助言を続ける
といったことはできません。
そのため、「立ち会えないなら同行しても意味がないのではないか」と考える方もいらっしゃいます。
しかし、実際には弁護士が同行することには大きなメリットがあります。
メリット① 重大な判断を一人でしなくて済む
取調べでは、
- この質問に答えるべきか
- どのように説明すれば誤解されないか
- 黙っていた方がよいのか
- 調書の内容で署名してよいのか
など、判断に迷う場面があります。
任意の取調べであれば、必要に応じて取調べを中断し、弁護士へ相談することが可能です。
同行した弁護士は、多くの場合、警察署内のロビーなどで待機しています。
そのため、迷ったときには一度取調べを中断し、弁護士と打ち合わせをした上で取調べを再開するという対応ができます。
これが弁護士同行の最大のメリットといえるでしょう。
メリット② 安心感が冷静な対応につながる
取調べでは、多くの方が強い緊張や不安を感じます。
その結果、
- 焦って余計なことまで話してしまう
- 内容を十分確認しないまま供述調書に署名してしまう
といったことが起こる可能性があります。
一方で、
「迷ったらすぐ弁護士に相談できる」
という安心感があるだけで、落ち着いて質問を聞き、自分の考えを整理しながら話すことができるようになります。
供述調書についても、一文ずつ慎重に確認しようという意識を持ちやすくなるでしょう。
メリット③ 不当な取調べの抑止につながる
弁護士が同行している場合、取調べを担当する警察官も、
「取調べの内容は弁護士にも伝わる可能性がある」
ということを意識しています。
もちろん、それだけで取調べの進め方が大きく変わるとは言えません。
しかし、違法または不当な取調べが行われるリスクを抑える効果は期待できます。
この点も、弁護士同行の重要なメリットの一つです。
呼び出しを受けたらどう対応すればよい?
警察から呼び出しを受けた場合、
「とにかく一人で行けばよい」 あるいは 「必ず弁護士が同行しなければならない」
というような一律の答えはありません。
事件の内容や証拠の状況、今後の見通しによって、適切な対応は変わります。
そのため、少しでも不安を感じる場合には、呼び出しに応じる前に弁護士へ相談し、必要に応じて同行を依頼することをおすすめします。
まとめ
警察から任意の呼び出しを受けた場合でも、一人で対応できるケースはあります。
一方で、弁護士が同行することには、
- 重要な判断を一人でしなくて済む
- 落ち着いて取調べを受けられる
- 不当な取調べの抑止につながる
という大きなメリットがあります。
任意の取調べであっても、その場での対応が後の刑事手続に影響を及ぼすことがあります。
少しでも不安を感じる場合には、早めに刑事事件に詳しい弁護士へ相談し、状況に応じた助言を受けることをおすすめします。
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弁護士が取調べに立ち会えない理由や、それでも同行することにどのような意味があるのかについて、元検察官・現役弁護士としての実務経験を踏まえて説明していますので、ぜひあわせてご覧ください。

